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「ブログも引越し」のご連絡

ニュージーランドへ移住をする2018年。引越しついでにブログも以下アドレスへ移転しました。 *移転先ブログ NZ投資と移住のリアル https://investmenz.info 今後の更新は引越し先のブログで行ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

収入額による移民選別の始まり

ニュージーランド政府が移民に関する法律を改正したことでレジデントビザ取得が一段と厳しくなりました。

Skilled Migrant Category(一般技能移民部門)では、申請条件のポイントが140から160へ引き上げられます。

ポイントは学歴、職歴、年齢などで獲得数が設定されており、全ての合計が160を超えていなければ、申請のスタート地点に立てません。そのほか、英語テストのスコアや現地で仕事があることの証明は必須です。

さらに、今回の改正では、現地での年収が$49,000以上という新たな条件が加わりました。

ニュージーランドの年収中間値は$48,859です。つまり、現地の人々と同等以上に稼げる能力があることを条件にしたのです。

移民が就いている職業は下記の統計データの通りレストランやカフェ、小売、高齢者介護などサービス業が上位を占めています。


出典:New Zealand Immigration Statics

サービス業の賃金は他の業種より低く設定されていることが多いため、$49,000という年収は高いハードルになります。

NZ Herald紙によると、3月1日時点で一般技能移民部門での申請は600あり、このうち40%は年収条件を満たしていません。

これまでは、ニュージーランドへ移民が流入する反面、海外へ移住する人がいて、増減バランスが取れていました。ところが、2014年あたりから、急激に純増が増え始め、昨年過去最高の増加数を記録します。


出典:www.enz.org

2014年以降の国別移民数は3年連続で1位インド・2位中国になり、昨年はこの2カ国だけで2万人越えです。


出典:www.enz.org

確かにレジデントビザ取得者ではアジア人が多いのはデータ通りです。これを「ワークビザ」の視点から見るとアジア人はトップ3どころかトップ5からも消えてしまいます。


出典:New Zealand Herald紙

上記の通り、急増している人口の原因はアジア系移民の流入だと言うのも一理あります。

ただ実際は、ヨーロッパや隣国オーストラリアアメリカなどからもかなりの数の人々がワークビザでニュージーランドに入国(上図参照)し、移り住んでいるのです。

70,000人増えた移民数を調整するのであば、アジア人が多いレジデントビザ申請だけでなく、40,000人に与えた西洋人が多いワークビザの申請条件も見直すべきでしょう。

世界中で頻発しているテロの危険性が低く、原発事故や深刻な環境汚染の心配もあまりない。飲料水と食料を自給できて、政治経済が安定している。

多民族国家のわりに宗教や民族間対立がほとんどない。ニュージーランドはこの時代、世界でも稀な国なのかもしれません。

それだけにNZに住めるという価値は以前にまして高くなっており、今回のレジデントビザ申請の年収条件は移民を「選別」していることをわかりやすく示しています。

個人的には、シンガポールのような裕福な人だけが住むことを許されるような国ではなく、多種多様な人々を受け入れる寛容性のある国であって欲しいと願っています。


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